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2010年05月30日

社民党、無念の連立離脱 雇用や福祉で閣外協力

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罷免された経緯を全国幹事長会議で改めて報告する社民党の福島党首(東京・麹町で。撮影:筆者)


 社民党は沖縄を裏切ることはできなかった。「選挙か基地か」の葛藤の末、苦渋の決断が下された――米軍普天間基地移設の日米合意をめぐって福島みずほ党首が消費者担当大臣を罷免された社民党は30日、都内で全国幹事長会議を開き連立政権からの離脱を正式に決めた。今後は雇用や福祉などの政策実現のために閣外協力の形をとる。辻元清美・国土交通副大臣は辞表を提出する。

 「この内閣にいたから雇用や子育て支援などの政策を実現できたと認識している。政権を離脱することは極めて残念、本当に残念」。全国幹事長会議を終え記者会見を開いた福島党首は、無念さをにじませた。国会議員が衆参合わせて12人という小政党が政権を離脱すれば存在感さえ失ってしまうおそれがあるからだ。

 重野安正幹事長は「離脱を致しますが、民主党、国民新党との政党間の付き合いは残す。雇用や格差問題に取り組むために引き続き頑張っていく」と話し、民主党政権に閣外協力することを強調した。

 閣内にいることで政策を実現し有権者に自らをアピールできる国会議員は離脱に慎重だった。安保問題に熱心な地元有権者からの突き上げに遭う都道府県の幹事長は離脱に前のめりだ。両者のスタンスの違いで会場は緊張感を孕んだ。

 高知県連からの出席者は「政権にしがみつくと社民党の顔が潰れる」と話す。支持者からは「(閣内にいるのを)早く止めなさい」といった内容の電話が相次ぐ。中には「昨年の総選挙では民主党に協力したが今度の参院選は(票を)入れない」と憤る支持者もいる、という。

 筆者は会場で全国県連からの出席者に片っ端から聞いたが「もう政権離脱で態度は決まっている」「協議するまでもない」という返事ばかりだった。

 ただ民主党と選挙協力の関係にある新潟県は、見解が180度異なる。同県連の田上敏幹事長は「何が何でも政権に留まってもらいたい」と苦しい胸のうちを明かした。

 新潟県選出の近藤正道参院議員は、腕組みをし天井をずっと見つめたままだった。表情は疲れきっていた。

 沖縄県連からは書記長、委員長、副委員長が訪れた。3人は政府が日米合意した翌朝の『琉球新報』と『沖縄タイムス』を出席者全員に配布した。「屈辱の日」(稲嶺・名護市長)であったことを理解してもらうためだ。

 沖縄県連の仲村未央書記長は「福島党首が署名拒否を貫いたことは『我が意を得たり』だ。鳩山政権には怒りと失望を覚える。沖縄を切り捨てたに等しい」とストレートに吐き出した。

 沖縄と比例区は明確に「鳩山政権にノー」と言えるが、民主党との選挙協力を抱える他の県連はそうではない。小政党の苦しさだ。

 社民党の重野幹事長は会議後の記者会見で次のように話した。福島党首の罷免直後、民主党の小沢幹事長に電話を入れ「選挙協力を引き続き御願いします」と依頼した。小沢氏からは「心配しなくていい」との返事があった――こう明かす重野幹事長の顔には安堵の笑みが浮かんでいた。
posted by 田中龍作 at 20:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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