「隠し砦の三悪人」とでも呼びたくなるスリーショットだ。3人とも上手にウソをつく。左から藤本副社長、勝俣会長、武藤副社長。(30日午後、東京電力本店。写真:筆者撮影)
原子力担当の武藤栄副社長の記者会見は23日から社名と氏名を名乗らなければならないようになった。途端に民放の記者たちは、おとなしくなった。借りてきた猫のようである。たまに質問しても東電側が泣いて喜ぶような「ヨイショ質問」ばかりだ。
大広告主である東京電力の機嫌を損ねるような質問はできない。誰でも想像はつく。ところが常人の考えが及ばない想定外の理由が他にあった。東電によるマスコミOBの接待旅行である。
“地震発生時、勝俣会長はマスコミ幹部を連れて中国旅行に出かけていた。” 衆院議員の田中康夫氏が『サンデー毎日』誌上で明らかにしている。
筆者は「旅費は東電が持ったのではないだろうか」と直感的に思った。経済部系の記者に対する企業のもてなしは並々ならぬものがある。飲み食いばかりではない。景気のいい頃にはワイシャツの仕立て券はじめ数々のギフトが届いた。
政治部記者が有力政治家から海外旅行に連れて行ってもらうのも同様だ。記者クラブメディアの記者は「たかり根性」が当たり前のものとして沁み付いているのである。
30日、東京電力本店で開かれた記者会見で筆者は勝俣会長に質問した。「マスコミ幹部を連れた中国旅行(の旅費)は東電持ちだったのか?」と。
「全額、東電で持ったということではないが、私どもが多めに出した。(連れて行ったのは)幹部ではなくOB」、勝俣会長は意外にあっさりと認めた。筆者は質問を続けた。以下、勝俣氏とのやりとりだ。
「では社名を明らかにして下さい」
「プライベートに関わることなので明らかにすることはできない」
「マスコミはプライベートではない。公共施設の中にある広い記者室にタダで入居してるんですから」
「2〜3日中に相手(マスコミOB)と話し合って…」
「話し合って隠ぺいしようと言うんですか」。「そういう接待旅行があるからテレビは『原発はクリーンでエコなエネルギーです』などと国民の頭に刷り込んできたんですよ」
ネット映像をご覧になった方はお分かり頂けただろうが、勝俣会長は気の毒なほど慌てていた。
地震で成田空港が一時使えなくなったため、添乗員が「関空になら帰れる」と進言したのだが、勝俣氏が拒否したという噂もある。いずれにしろ、陣頭指揮をとらなくてはならない会長がすぐに帰国しなかったことは事実のようだ。
東電の隠ぺい体質をめぐっては、2002年に米技術者の告発によって事故隠しが発覚し、国際社会の批判を浴びた。にもかかわらず06年、07年に柏崎原発と福島第2原発で連続して事故が起きていながら公表しなかった。
いずれの事故も記録が改ざんされていたことが明らかになっている。改ざん工作の中心にいたのが勝俣氏だったとも言われている。
情報が広く公平に開示されていれば、問題点は指摘され改善されたはずだ。一連の情報隠しが今回の大事故に結びついたとも言える。
「情報を隠すということは全くありません」(勝俣氏)というなら、中国旅行に接待したマスコミOBの社名くらいは公表すべきだ。
マスコミとの関係を可視化しない限り、国民は「原発安全神話」に洗脳され続ける。東電の隠ぺいは改善されず、再び原発大事故を起こすだろう。
◇
田中龍作の取材活動は読者に支えられています。
フリーのジャーナリスト元年とも言える日本に進みつつあるような流れになっている。
私個人としては、騙す側(東電やマスコミ)よりも、騙される側(消費者や視聴者)の方が、より責任があると、最近実感しています。
特に日本人は、騙されて怒るのが遅く・鈍い面もあるから、普段から「見抜く能力」を持つ事が大切であると思う。
写真は隠し砦の三悪人というより、それいけ!ズッコケ三人組を狙っているしか見えないw。
@天然ウランから濃縮ウランに加工する時に
二酸化炭素は出ないのか?
A作業員の放射能被曝量は累積されないのか?
B使用済み核燃料廃棄物の投棄先は?
など疑問が普通に出てくると思うんですよね。特に日本は過去に公害問題が数多く発生していますから、政府やメディアの言い分をそのまま受け取る大人がいるとしたら、余りにもメディアリテラシーが低いと言わざるをえません。なのに多くの人達は「何か難しそう」とか「面倒くさい」と深く考えてきませんでした。それが今回の事故の遠因だと思います。
とはいえ、ここまで真実に切り込んでくれた良識あるジャーナリストの方々には感謝致します。
ここから本当に日本が変わって欲しいです。
応援してます。
その映像はどこで見れるんでしょうか。
高齢者のほとんどはパソコンなんかあまり使えないだろうし、使えたとしても自分から情報を取りに行く、あるいは探し当てるという習慣自体がないのでは。
確かに知らないのは罪かもしれないが
>>私個人としては、騙す側(東電やマスコミ)よりも、騙される側(消費者や視聴者)の方が、より責任があると、最近実感しています。
これは少し言いすぎなんではないでしょうか。自己弁護をするつもりは有りませんが、私もこれまで詳しくは知りませんでした。
http://web.archive.org/web/20010722215558/http://genpatsu_shinsai.tripod.co.jp/
とても恐ろしいと思っています。
言いすぎですねw
私が言いたいのは「騙されやすいアホ」なので、いつも情報を分析する力を持っていないといけないと常に思っています。
こうした心構えは、日本の教育では教えられない。
「先生の言う事は絶対に言う事を聞きなさい」
と両親から言われるけど、先生ほど間違った事を教えている人もいない。
この先生とは
・マスコミ
・テレビ
・新聞
・政治家
であるから、幼い時から、情報を分析する力が低下している。それが大人になってもダメなのが一番の問題。
実際に先生とか尊敬するように教育されてきた今の高齢者の選択能力の低さは、現政権の政治能力と比例している。
今の政治停滞期は、若い人が選択した結果ではない事をもっと自覚してほしい気がする。
これは真実なのでしょうか?だとしたら信じられません。
大手マスコミは全くあてになりません、フリージャーナリストの力で何卒お願い致します。
Talkin’Loud Project トーキンラウドプロジェクトのブログ
http://ameblo.jp/talkinloudproject/entry-10849354188.html
この三人は損を抱えたことになるが、この間に売り抜いていればインサイダー取引を問われると思うのだが・・・。
2011/3/10時価 2011/3/31時価(損)
取締役会長 勝俣 恒久 5473万円 1185万円(-4288万円)
取締役副社長 藤本 孝 3535万円 765万円(-2770万円)
取締役副社長 武藤 栄 2261万円 489万円(-1771万円)
取締役社長 清水 正孝 5592万円 1210万円(-4381万円)
常務取締役 小森 明生 1873万円 405万円(-1468万円)
有価証券報告書(H22年3月31日)に記載されている持ち株
22年3月期の配当は60円/株でした。( )内は配当金額。
勝俣 恒久 25,420株(153万円) 会長
清水 正孝 25,972株(156万円) 社長
藤本 孝 16,421株( 99万円) 副社長 電力流通本部長
武藤 栄 10,500株( 63万円) 副社長 原子力・立地本部長
小森 明生 8,700株( 52万円) 常務 原子力・立地本部副本部長、(前)福島第一原子力発電所長
その後のマスコミ幹部・OB等同行者の発表はどうなっているのでしょうかねぇ?
是非とも再度のツッコミで吐き出させるように期待したおります!
それから、「ナターシャ・グジー」の事ももっと話題になって良いと思っております。
http://www.office-zirka.com/
その後のマスコミ幹部・OB等同行者の発表はどうなっているのでしょうかねぇ?
是非とも再度のツッコミで吐き出させるように期待しております!
それから、「ナターシャ・グジー」の事ももっと話題になって良いと思っております。
http://www.office-zirka.com/
この件に関して2・3日中に回答されると会長は発言しておりましたが、
当方がネット・TV等を調べる限り期限中に回答していた様には見えないのですが進展はあったのでしょうか。
ご質問者様としてその後をご存知でしたら、また記事の方を期待しております。
どうぞよろしくお願いいたします。
非公開
東京電力福島第一原子力発電所では、改ざん、隠ぺいトラブル隠す事が得意です。また、この前の定検工事(5号機)では、東電から6号機の図面等を配布してこれで作業をしなさいと言われた、上の幹部達の判子も在り誰しもそれに築かず作業を進めたりした。その他色々在りますけど、安心安全がモットーではなかったのでは?放射能の件も半分位しか出て無いのでは!!隠している事が多いと思う
2011/4/7(木) 午後 8:20 [ gotsubo ]