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2009年06月20日

〜続〜ミャンマー、刑務所で誕生日迎えたスー・チーさん

 アウン・サン・スー・チー氏。「ビルマ民主化運動のシンボルにして、世界で唯一人身柄を拘束されているノーベル平和賞受賞者」という形容が必ず付く。

 19日、スー・チーさんは64回目の誕生日をヤンゴン郊外のインセン刑務所で迎えた。インセン刑務所は軍事政権が政治犯を投獄する劣悪な環境の施設だ。彼女は獄房ではなく刑務所敷地内の一軒家で身柄を拘束されている、という。

 スー・チーさんが国家防御罪の容疑で武装警察官に逮捕・連行されたのは5月7日。5月30日で自宅軟禁の期限が切れる直前のことだった。罪状はスー・チー邸裏の湖から侵入してきた謎の米国人の滞在を内務省に通報しなかった、というものだ。来年予定されている総選挙にスー・チーさんを立候補させたくない軍事政権がデッチあげたとの見方が有力だ。
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スー・チーさんの解放を祈る在日ビルマ人(東京・渋谷の国連大学前で。写真=筆者撮影)


  この日は世界20都市でスー・チーさんの支持者たちが、64回目の誕生日を祝うと共に民主化を求める声を挙げた。彼らは軍事政権による弾圧で海外に逃れ、母国の民主化とスー・チーさんの解放を訴え続けている。

 東京・渋谷の国連大学前には在日ビルマ人100人余りが集まった。黒い鉄パイプでしつらえた檻の中にはスー・チーさんの等身大のポスターがある。銘々がスー・チーさんの写真パネルを手にした。

 筆者は彼らと2年近く接してきた。「スー・チーさんが解放されれば、自分たちも安心して母国に帰れる」と口々に語る。彼らは軍事政権に自由を奪われているスー・チーさんと自らの境遇を重ね合わせている。

 仕事を終えて集まった在日ビルマ人たちを前に、母国に帰ると身の安全が保証されない高位の仏教僧、キリスト教牧師らがスー・チーさんの解放を呼びかけた。

 少数民族のカレン族出身のスェスェタイさんは民族衣装をまとって参加した。「64歳の誕生日をインセン刑務所で迎えなければならないことは、心が痛い。軍事政権はそんなことをやってはダメ」と目を潤ませながら話す。

 「スーチーさんをはじめとする政治囚全員を釈放せよ」。在日ビルマ人たちはシュプレヒコールと共にカゴの小鳥10羽を空に放った。「BMD」(ビルマ民主化行動)のタン・スゥエ議長は「小鳥はスー・チーさんと同じね」と言った。
posted by 田中龍作 at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ビルマ(ミャンマー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月19日

ミャンマー、刑務所で誕生日迎えたスー・チーさん

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「スーチーさんを解放せよ」ミャンマー大使館前で抗議(昨年5月。東京・北品川sw。写真:筆者)(


 ビルマ(ミャンマー)民主化運動の指導者アウン・サン・スー・チーさんは19日、刑務所で64回目の誕生日を迎えた。国家防御罪なるものに問われているスー・チーさんは、政治犯を投獄するヤンゴン郊外のインセン刑務所敷地内の一軒屋に拘束されたままだ。

 有罪判決が下れば禁固3年〜5年となる。軍事政権は来年に予定されている総選挙にスー・チーさんを立候補させたくない。あらゆる手段でスー・チーさんの身柄を拘束するものと見られている。

 19日は、言論の自由が保証されている欧米や日本などで、世界一斉にミャンマー軍事政権に対する抗議行動が催される。

 〜読者の皆様〜
私はこれから東京・渋谷の国連大学前で催される抗議集会を取材に行きます。集会のもようはその後リポート致します。少しお待ち下さい。

                    《つづく》

posted by 田中龍作 at 14:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ビルマ(ミャンマー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月25日

「スーチーさんを檻から釈放せよ」 在日ビルマ人がデモ

 国家防御罪に問われているビルマ(ミャンマー)民主化運動の指導者アウン・サン・スー・チーさんに、軍事政権は今週中にも有罪判決を下すものと予想される。危機感を強める在日ビルマ人たちが24日、「檻の中のスー・チーさん」を先頭に都内をデモ行進した。

 スー・チーさんの罪状は、自宅裏の湖から泳いで侵入してきた米国人男性を滞在させたにもかかわらず当局に報告しなかった、というもの。ビルマでは外国人を宿泊させる場合、当局に知らせることが法律で義務付けられている。

 軍事政権につけ入られることを避けたいスー・チー邸は男性を追い返そうとした。だが男性は「泳げない」「足がつった」などと訳の分からないことを口走って居座り、今回の事件に発展した。軍事政権によるデッチ上げとの見方が有力だ。22日、開かれた初公判でスー・チーさんは「私はいかなる法をも犯していない」と述べて無罪を主張している。

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在日ビルマ人女性がスー・チーさんに扮して檻に入った(東京・恵比寿で。写真=筆者)


 デモ行進に先立ち東京・恵比寿の公園で集会が開かれ、軍事政権と米国人男性が結託していることを茶化したパフォーマンスが披露された。

 シュノーケルと足ヒレをつけた男性が軍事政権と事前に打ち合わせて、湖を泳ぐ。スー・チーさんに会ったところでショットガンを持った兵士が現れて男性を逮捕する――といった内容だ。パフォーマンスとはいえ、真に迫るものがあった。

 スー・チーさんに扮したのはプィン・ピュ・ミンさん(27歳)。1千人を超す僧侶が身柄を拘束された07年の民主化運動弾圧事件で、軍事政権から逃れて日本に来た。
 
 「軍事政権は自分たちのことしか考えていない。国民はどうなってもいい。日本政府はどうして何もやってくれないのですか?スー・チーさんが出獄したら(軟禁状態を解かれたら)、私は自分の国に帰れる。父と母が待っている」。若い頃のスー・チーさんを彷彿とさせる容貌のミンさんは、筆者に切々と訴えた。

 ミンさんは檻に入ったまま、デモ行進の先頭に立った。スー・チーさんが、世界で唯一人、檻に入れられたノーベル平和賞受賞者であることを日本の市民にアピールするためだ。「スー・チーさんの檻」に800人余りの在日ビルマ人が続いた。

 来年に予定されている総選挙にスー・チーさんを立候補させたくない軍事政権は、ありとあらゆる理由をつけてスー・チーさんに有罪判決を言い渡すものと見られている。

 「ミャンマー軍事政権は不当に拘束しているアウン・サン・スー・チー氏を釈放しろ!」。母国の民主化を願う在日ビルマ人たちのシュプレヒコールは、これまで以上に危機感がこもっていた。
posted by 田中龍作 at 00:12| Comment(1) | ビルマ(ミャンマー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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