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2009年11月16日

「グルジアの物乞い母子」〜統制経済からは脱出したけれど

 
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物乞いの母子。これから厳冬を迎えるがどうしているのだろうか(グルジアの首都トビリシで。写真=筆者撮影)


 旧ソ連の西南端にあり黒海に面するグルジア共和国。モスクワのタガが緩み始めると構成国からいち早く独立(91年4月)した。ソ連崩壊より8ヶ月先立つ。スターリンの出生地でありながら皮肉である。

 地下資源もなく、80年間の長きにわたって社会主義の統制経済につかっていたグルジアは貧しい。1人当りのGDPは2,925ドルと日本の10分の1だ。

 「米CIA Fact File」によれば国連の貧困ライン以下で暮らす国民は30.3%。数字が正しければ3・3人に1人が1日1ドル以下で暮らす。

 首都トビリシには物乞いの姿があった。グルジアを横断したが、物乞いを見かけたのはこの母子くらいだった。道行く人が投げ込んでくれる“浄財”では暮らしていけないほど国が貧しいのか。それとも統計がウソなのか。

 ベルリンの壁が崩壊して20年が経つ。社会主義下にあった国や地域に資本主義・自由経済が持ち込まれて豊かになったのかと言えば、そうではなかった。

 自由経済の行き過ぎた形とも言える市場原理主義は世界経済を混乱に陥れた。豊かな国の代表格のはずのアメリカやフランスでは家を失った人々が暮らす「テント村」が存在するようになった。かつてはWorld Richest Countryと呼ばれた日本でも昨年の年の瀬、住居を失った労働者が日比谷公園に押し寄せ炊き出しに並んだ。

 利益を生むことを考えない統制経済は永遠に貧しいが、自由放任も極一握りの人間だけに富が集中することになり、経済を崩壊させた。20世紀から21世紀初頭にかけて人類は両方のシステムを彷徨った。

 グルジアはこれから厳冬を迎える。
posted by 田中龍作 at 09:04| Comment(0) | TrackBack(0) | グルジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月18日

【世界写真紀行】屋号と共に世界を駆ける日本の中古営業車

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 「●●温泉■■旅館」。日本語でボディーに書かれたマイクロ・バスを東南アジアでしばし見かける。客の送迎で温泉郷と最寄り駅を往復していた中古車だ。
 
 東ヨーロッパに隣接するグルジアでは「●●石油」と書かれた小型タンクローリーが走っていた。石油販売商のオヤジ(写真)は筆者を日本人と知るや「日本だとこの車はいくら位で買えるのか?オレは○○ラリ(グルジア通貨)で買ったんだ」と話しかけてきた。値段は中古車とは言え平均的グルジア人の年収の数倍だった。日本同様のエネルギー貧国にあってウケに入っているのだろうか。

  〜グルジア・黒海沿岸の港町バツーミで、筆者撮影〜
posted by 田中龍作 at 16:47| Comment(0) | TrackBack(0) | グルジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月05日

グルジアで大統領暗殺狙うクーデター未遂

 グルジアの首都トビリシ近郊で5日朝(現地時間)、軍の戦車大隊が反乱を起こしサーカシビリ大統領暗殺を狙うクーデター未遂事件があった。ロシアの筋書きによるもの、との見方が支配的だ。

 シハルリゼ国防相は国営テレビを通じて「6日に予定されているNATOとの軍事演習を妨害し、軍当局を転覆しようとするものだ」と語った。

 ヤコバシビリ内務相によれば、「現場指揮官」は特殊部隊のトップだが、依然として強大な勢力を保持している、という。内相は2ヶ月前からクーデターの動きがあることを察知していた、とも明らかにした。

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グルジア軍用車両(写真:グルジア西部で筆者撮影)


 ロシア治安機関はイタルタス通信を通じて「逮捕劇は狂気の沙汰だ」と述べ、メドベーデフ大統領は「NATOとの軍事演習はグルジアを戦争状態に陥れるようなもの」と警告した。

 グルジアでは06年9月にも大掛かりなクーデター未遂事件が内務省によって摘発されている。元国家安全相をはじめ親ロ派野党のメンバー29人が逮捕された。 

 ロシアとグルジアは昨年8月、南オセチアの独立をめぐって砲火を交え、ロシアの陸上部隊がグルジア領土深く侵攻した。
posted by 田中龍作 at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | グルジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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