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2011年03月30日

【第一報】マスコミOBの中国旅行は東電持ちだった

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記者会見する勝俣会長。筆者の質問に「マスコミOBを連れての中国旅行は旅費の大部分を東電が持った」と答えた。(30日午後、東京電力本店。写真:筆者撮影)


 福島原発事故発生時、「東京電力の勝俣恒久会長が大手マスコミ幹部を引き連れて中国旅行に行っていた」と一部週刊誌が報道している問題で、勝俣会長は30日、「マスコミOBの旅費は東電が大部分を持った」と明かした。

 東京電力本店で開かれた記者会見で勝俣会長が筆者の質問に答えたもの。マスコミと東電との癒着ぶりを最高幹部が認めたことになる。
    
posted by 田中龍作 at 18:39| Comment(6) | TrackBack(0) | ジャーナリズム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月29日

日本報道界の殿堂に入居する電力会社

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中部電力東京支社はプレスセンター5階に陣取っていた。日本の報道界にニラミを効かせるように。(千代田区内幸町。写真:筆者撮影)


 浜岡原発でおなじみの中部電力。東京支社の住所は千代田区内幸町2−2−1となっている。「内幸町だから兄弟分である東電の近所にでもあるのかな」などと思ってはいけない。電力会社はそれほど甘くはないのだ。

 社団法人・日本新聞協会などが運営するプレスセンタービルの5階に中部電力・東京支社はあった(写真)。3階に朝日新聞社、時事通信社が、2階には新潟日報社などが入居する。

 プレスセンターは政治家など時の人が記者会見を開く、日本報道界の殿堂でもある。そこに電力会社がテナントとして入っていても「ただちに人体に影響があるものではない」し「今のところ安全性は保たれている」。

 ただ原発に怯え、すでに実害を被っている国民の感情としては「何だかな〜」と言いたくなる。

 電力会社は巨額広告費でマスコミ(特にテレビ)を牛耳り、大手マスコミ幹部の“天下り”を受け入れていることでも知られる。

 「原発はクリーンでエコなエネルギーです」。国民洗脳が40年間も続いたのは、マスコミと電力業界が一心同体となった結果なのである。



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2011年03月07日

“改革者潰し” 阿久根市は日本の縮図だった

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 既得権益を大蛇に喩えて改革を訴える竹原信一氏。(7日、東京・竹芝。写真:筆者撮影)。


 リコールに伴う出直し選挙で対立候補に惜敗した鹿児島県阿久根市の竹原信一・前市長が、来月1日告示、10日投開票の鹿児島県議会議員選挙に出馬する。7日都内で持たれた自由報道協会主催の記者会見で明らかにした。

 竹原氏は記者クラブ、議会、市職労と激しく対立したことで全国的に知られる人物だ。3者とも地方都市の特権階級である。敵に回せば大苦戦を強いられることは、元長野県知事の田中康夫氏の例を見れば明らかだ。

 阿久根市の財政を知って絶句した。税収18〜20億円に対して市職員の人件費が22〜23億円というのである。市民の平均年収は200万円に届かないが、市職員の平均年収は700万円。

 「税金を払っている方が貧しい生活を強いられて、税金で食わしてもらっている市役所の職員が豊かな生活をしている」(竹原前市長)。

 人口(23,679人)に対して議員定数(16人)も多過ぎる。建設会社を経営していた竹原氏から見れば、阿久根市政は明らかに経営感覚を欠いていた。異常な事態を改善すべく竹原市長(当時)は、議員定数の削減と公務員給与の減額を議会に諮ったが、相手にしてもらえなかった。世の批判を浴びることになった専決処分の背景である。

 高すぎる市職員の給与を自らのブログで公開したことから、市職労との対立は決定的なものとなった。

 特権階級の一角を占める記者クラブは「明日は我が身」と構え、議会と市職労の側についた。(その結果)「ウソばかり書かれるようになった」と竹原前市長は話す。

 「良心にのみに従って行動することができないのが公務員の世界。それを支えているのが記者クラブ」。竹原氏はこの日の会見でも記者クラブへの不信感を剝き出しにした。

 既得権益にメスを入れようとすれば検察と記者クラブが屠ろうとしてくる。竹原氏もあらぬ嫌疑で鹿児島地検の取り調べを受けた。

 国会議員定数の削減は一向に進まず、公務員給与の減額も手つかずに近い。検察と記者クラブににらまれたら政治生命は危機にさらされる。鈴木宗男氏、小沢一郎氏の例を挙げるまでもない。

 阿久根市も国政も、症状と病根は同じだ。官僚と記者クラブが改革者を潰す。阿久根市で起きていることは日本の縮図である。


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posted by 田中龍作 at 22:55| Comment(4) | TrackBack(0) | ジャーナリズム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする