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2011年01月16日

記者クラブの非常識「名刺席取り」の実態

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これが記者会見名物の席取りだ。「産経新聞・●本昭●」さんの名刺が4枚も置かれていた。マスコミ各社には同姓同名が4人も5人もいるのだろうか。(13日民主党大会、幕張メッセ。写真:筆者撮影)


 産経新聞には「●本昭●」さんが、4人もいるのだろうか?産経ばかりではない。共同通信には「●成●太郎」さんが7人いた。マスコミ各社の人事部は同姓同名が多くて大変だろう。フリーライター・畠山理仁氏の表現を借りれば、「ポーカーの5カード」なんていとも簡単にできる。

 冗談はさておき、これが記者クラブによる席取りの実態だ。アシスタントや1年生が早く会見場に行き、一人の名刺を何枚も席に置いて占有するのである。席を取らせた「上級生」はその後ゆっくりと黒塗りのハイヤーで現れる、という寸法だ。

 早くから来て長い時間並んでも席が取れなかったりするフリーランスやクラブ外メディアは堪ったものではない。正直者がバカを見るのである。

 昨年9月14日の民主党代表選挙の際、社名の書かれた紙を5枚も6枚も会場の席に置いていた某社の若手記者を民主党職員が叱り付けていた。それに反論する若手記者のセリフがふるっていた。「ホントに来るんですよ」。筆者は怒りを通り越して噴き出してしまった。大手メディアの人々の思考回路はどうなっているのだろうか。

 前出の民主党職員は「アイツら非常識だ」と吐き捨てた。世間の常識は記者クラブの非常識、記者クラブの常識は世間の非常識と言って全く差し支えない。

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2011年01月11日

ついに激突! 記者クラブVSフリージャーナリスト 〜その5〜

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大坂城の千畳広間を思わせる広大な記者室をビデオ撮影するフリーランスの寺澤有氏(右側の緑色ジャンパー)。ご法度破りである。=11日、総務省記者クラブ。写真:筆者撮影=


 11日、8人のフリージャーナリストたちは中央合同庁舎1階ロビーに集合した。記者クラブ側から「出禁(出入り禁止)」をちらつかせられているためだ。何が起こってもそれを中継し記録しなくては闇に葬られる。

 記者会見室には記者クラブの端っこを通過して入る。会見室入り口の掲示板に張られている紙を見て筆者は仰天した。「フリー記者による動画撮影が行われ、記者クラブ問題に関する繰り返しの質問が行われたことは極めて遺憾。ルールが守られない場合は記者会見への参加を認めない」と書かれているのだ。

 記者クラブがここまで破廉恥とは思いもよらなかった。張り紙は、フリーランスに対する言論弾圧の証拠をさらすようなものだからだ。

 「出禁」の脅しにも怯むことなく我々はご法度の動画中継をし、記者クラブ問題についての質問も行った。動画中継も記者クラブ問題についての質問も控えたりしたら、記者クラブの脅しに屈したことになるからだ。

この日、総務大臣記者会見の動画中継をしたフリーランスは、畠山氏はじめ岩上安身氏、寺澤有氏の計3人。事態を憂慮し駆けつけたフリーランスは最終的に12人に達した。

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「お前ら俺達が決めたルールを守れないんだったら出禁だからな」を丁寧な言葉で告げたお達し。(11日、総務省記者クラブ。写真:筆者撮影)


 来る日も来る日も大臣からどんなイヤな顔をされても記者クラブから「出禁」で脅されても怯まず記者クラブ問題を追及してきた畠山氏は次のような質問をした。片山大臣が12日から電気通信の国際会議に出席することに絡めた質問だった―

 「日本の記者クラブの閉鎖性についてはOECDやEUから毎年改善要求が出る。もし外国の大臣から日本の記者クラブに関する質問が出たらどう答えるか?」

片山大臣は「今の記者クラブの現状と畠山さんをはじめとする色んな方(フリー記者)の意見があることを伝えます」と答えた。

 岩上氏、寺澤氏、不肖田中も世界と世間の常識から掛け離れた記者クラブ問題について質問した。

 水滴が岩に穴を穿つように根気よく質問した成果だろうか。片山大臣がついに「記者クラブは話し合いに応じるように」と勧告したのである。

 権力をチェックしなくてはならないはずの記者クラブが権力側から「こうしなさい」と指導を受ける。同じジャーナリストとして実に嘆かわしい事態だ。これが記者クラブの真の姿なのかもしれないが。

 記者会見後、我々フリーは総務省広報室の松田浩樹室長と協議することになった。フリーの側からは我々の要望を記者クラブ側に投げかけて頂きたいと松田室長にお願いした。

 要望はまとめればわずか一点だった。「クラブの皆さんと公開の場で話し合いたい」。

 フリー側が丸一年間、根気強く交渉を続けてクラブ側と話したのはわずか2回。それも幹事社からの事情聴取だった。当月の幹事社は前の幹事社から引継ぎさえ受けていないので、こちらは一から説明し直さなくてはならなかった。「出禁」を言い渡すような決定でさえ議事録もないという。

 フリーランスに対してこの程度の認識しかない彼らが果たして大臣の勧告に従うだろうか。むしろ予告通りフリーランスを「出禁」に処してくるのではないだろうか。予断を許さぬ展開になりそうだ。


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2011年01月10日

市民デモ 「記者クラブ解体・国民の生活第一」

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「記者クラブの解体」なくして「国民の生活が第一」なし。市民のスローガンとなりつつある。(10日、六本木交差点。写真:筆者撮影)


 政権交代を勝ち取ったマニフェストを国民に断りなく変えようとしている民主党と「小沢叩き」に血道をあげる記者クラブメディアに対して、市民たちが10日、都心で抗議のデモを行った(主催:「1・10 国民の生活が第一デモ」実行委員会)。

 一昨年夏、「コンクリートから人へ」を掲げて総選挙に臨んだ民主党を有権者は支持した。小泉・竹中以降の自民党政権でガタガタにされた国民生活が少しでも良くなればとの思いからだった。

 ところが民主党政権になってもちっとも生活は上向かない。そればかりか菅首相は参院選で有権者から「ノー」を突きつけられた消費税増税を性懲りもなくマタゾロ言い出す始末だ。

 国民の窮状などお構いなしで権力闘争に明け暮れる政治に市井の人々は絶望し、さらには憤慨している。

 それもそのはず。政治家が向いているのは国民ではなく記者クラブだからだ。庶民の生活は一顧だにされないのである。官邸や霞ヶ関と利害を同じくする新聞・テレビは連日連夜の「小沢バッシング」だ。最近では「増税やむなし」を当たり前のように唱え始めた。

 「菅政権」「記者クラブメディア」「霞ヶ関」の利害が重なり合っていることは、これまで拙ジャーナルで幾度もリポートしてきた。

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菅首相、前原外相の対米追従に反発する参加者。対米独立を掲げる小沢は検察とマスコミによって葬られようとしている。(10日、六本木交差点付近。写真:筆者撮影)


 10日の東京はこの冬一番の寒さとなった。身もすくむような冷たい風が吹くなか関東一円から約1,000人がデモに参加した。愛知県 みよし市から駆けつけた会社員の男性(50代)も。男性は「マスコミの報道が許せない。じっとしておれなくて来た」と肩を揺すりながら話した。

 筆者は片っ端から参加者にインタビューした。参加者全てと言ってよいほど共通していたのは、記者クラブメディアの報道に対する怒りだった。都内在住の男性(50代)は「小沢さんの事件の経緯をたぐると記者クラブ問題に行き着く」と目を吊り上げる。
 ほとんどの参加者は、総務省記者クラブがフリージャーナリストを排斥しようとしていることを知っている。

 幽霊よろしく白装束をまとった男性(50代・練馬区)の姿もあった。世論は死んだというアピールだ。男性は「マスコミは真実を伝えていない」と淡々と語った。

 デモを見る限り新聞・テレビ離れが進んで当然の状況があった。既得権益を守るために記者クラブで徒党を組み、小沢氏を政治的に屠ろうとしているのである。国民はそれを見抜きつつある。

 「民主党は政権交代の原点に帰れ」「記者クラブを解体せよ」・・・晴れ着の女性が行き交う六本木交差点にシュプレヒコールが響いた。

 成人の日のデモとなったが、日本の政治とマスコミが大人になる日はまだ遠いようだ。



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