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2010年12月06日

【第1報】ムネオ氏収監「これからも権力と闘う」

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午後1時ちょうどに検察庁に到着した鈴木氏は収監される無念さに涙をにじませた。(6日、検察庁前。写真:筆者撮影)


 検察による国策捜査の果てに有罪が確定した鈴木宗男前議員は6日午後1時、収監手続きのため東京高検に出頭した。鈴木氏は検察庁前で記者会見を開き次のように語った。

 「事実が明らかにならなかったことが残念。とはいえ日本は法治国家なのでルールに従わなければならない。私は何一つやましいことはしていないし、これからも権力と戦う」。鈴木氏は赤く充血した目に涙をにじませながらよく通る声で話した。

 記者会見を取り仕切った記者クラブからは検察の捜査のあり方に関する質問は一言も出なかった。

 「家族は何と話しているか?」「最後の食事は?」・・・あまりのアホ臭さに耐えかねた田中龍作が怒りの質問を叩きつけた――(つづく〜)

 ※
田中はこれから菅首相の記者会見に出席するため首相官邸に行きます。「ムネオ氏収監」は首相記者会見の後、執筆致します)


posted by 田中龍作 at 14:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月25日

非公開となった「検察のあり方検討会議」

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秘境・検察庁。「捜査の秘密」を楯に自らに不都合なことを隠し続ける。(写真:筆者撮影)


 原則公開の「原則」は、やはり曲者だった。主任検事による物的証拠改ざん事件で地に堕ちた検察の信頼を取り戻すために作られた「検察のあり方検討会議」。

 25日開かれた2回目の会合は非公開となった。法務省庁舎20階で持たれている会議のもようを、記者団は地下1階の部屋に置かれたモニター画面で視聴した。天と地ほど引き離したのは「壁耳」などをさせないためだろうか。

 モニター画面は撮影も録音も禁止となった。念の入ったことに部屋には法務省の広報担当者が張り付いている。

 第1回目会合(今月10日)後の記者会見で、「会議は全部公開するのか?」と迫る記者団に対して千葉景子座長は「『原則』公開」と答えた。どういう時が原則でなくなるのか?との質問には「プライバシーや捜査中の事件に関わる案件」とした。

 だが、2回目の会合は果たしてこれが「プライバシーや捜査中の事件に関わる案件」だろうか、という内容だった。委員の手元に配布された資料には固有名詞や事件名が書かれているが、やりとりされる話の内容は一般論以外の何物でもなかった。

 この日は検察庁の事務方らしき人物を呼んでヒアリングした。検察のベールの向こうが少しでも覗けるのかと期待したが、完全に裏切られた。

 モニターを通してのため発言者の正確な名前と役職は分からない。会場全体を撮影しているため映像に映る人物は小さくて顔も見えない。以前から声を知っている委員以外は誰が発言しているのかも不明だ。音も時折割れる。

 検察庁の事務方らしき人物は、検察庁の機構や組織をざっと述べ、直受、認知、送致事件での逮捕から起訴・不起訴までの流れをこれまたざっと説明した。この他、検察庁法など。

 少なくとも検討会議の委員を務める人なら、分かりきった事柄ばかりである。これに30分間も費やしたのである。検察庁側の狙いは時間稼ぎだ。

 委員の質問に対する答弁がまたふるっていた―

江川紹子委員:高検、最高検に決済が上がる時の基準は?

検察庁 :村木さんの(郵便不正事件で無罪となった厚労省局長)件は、高検、最高検に上がっている。社会の耳目を集める事件は上級庁に上がる。

吉永みち子委員 :(証拠改ざん事件の)最高検検証チームは誰がどういう検証をしているのか?

検察庁 :最高検の検事12名が行っている。本件をよく精査し関係者から話を聞くなどしている。

 検察庁側の答弁はすべてマスコミ報道されたものばかりだった。何のための検討会議なのだろうか。

 「個別の案件にはお答えできません。法と証拠に照らし合わせて適正に対処します」。柳田前法相を辞任に追い込んだ法務省の「答弁哲学」は健在だ。

 「検察のあり方検討会議」の結論は見えた。検察庁はあくまでも隠し貫く方針であるということだ。何十回ヒアリングをしても、木で鼻をくくったような答しか出てこないだろう。

 これでは冤罪を生み出す体質が変わることはない。痴漢冤罪に嵌められたらおしまい、ということを肝に銘じなくてはならない。


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posted by 田中龍作 at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月18日

「可視化は特捜から先行」議員立法で今国会に

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可視化議連会議。特捜調べの可視化を先行させることなどを決めた(18日、参院議員会館。写真:筆者撮影)


 民主党の「取調べの全面可視化を実現する議員連盟」(会長:川内博史衆院議員)は18日、検察特捜部による取調べの可視化を先行させる法案を今国会に議員立法で提出することを決めた。

 特捜部独自の捜査だけでなく、国税や証券取引委員会からの告発、一般人からの告訴告発も対象となる。これらのケースは警察や海上保安庁などの捜査機関を経ずに検察が直に捜査する。チェックが行き届きにくいため自白偏重になりがちで、冤罪を生む恐れが強くなる。もちろん、先ず逮捕ありきの警察の捜査も数々の冤罪をもたらしてた。

 法案の素案では「『検察官認知・直受事件』における被疑者等の取調べの可視化」とされている。被疑者等の「等」とは参考人のことである。

 参考人の供述は被疑者を有罪にするための「外堀」に使われている。参考人の取調べの可視化(録音・録画)も重要だ。内堀だけだと本丸(被疑者)が落ちやすくなる。議連はこれを防ぐために参考人の取調べも可視化の対象に加えることにした。

 同議連は、「警察や検察による全ての事件に関する取調べの全過程の可視化(=全可視化)」を目指すが、それまでの特例措置として特捜や直受事件の取調べを先行させることにした。

 議連の川内博史会長は筆者に「全部やろうとすると抵抗が大きい。できることからやる」と説明した。

 議連の会議に出席した「日弁連・取調べの可視化実現本部」の田中敏夫・本部長代行は「時宜に適っていていい」と納得の笑みを浮かべた。こちらも「できることからやらなければ」と言い足すことを忘れなかった。

 この日の会議には石川知裕議員も出席した。石川議員は小沢一郎元代表の土地取引をめぐって、東京地検特捜部により政治資金規正法違反で逮捕・起訴された。石川被告は「供述は検察により強要されたもの」として公判で争う構えだ。

 石川議員は筆者に「検察官から『(カネを)もらっただろう』と言われ続けると、大変な圧迫感からそう思ってしまう。被疑者の利益が守られるようにしてほしい」と話した。

  【官邸、検察、記者クラブの利害絡み】

 「可視化法案」は政府が消極的なことから実現性は低い。このため記者クラブメディアの関心も薄かった。情報独占に汲々とする新聞・テレビ各社も可視化を望んでいない。得意芸の「検察リーク」で商売できなくなるからだ。

 ところが「可視化議連」が議員立法によってでも法案提出の構えであることを察知したのか、18日の会合には珍しく大手メディアの取材が入った。

 会議が終わった後、可視化に関する記者クラブメディアの認識のなさを露呈する出来事があった。某大手新聞社の記者(本人の名誉のために社名は伏せる)が議連会長の川内議員に「『可視化議連』の設立はいつですか?」などと質問したのである。

 1月から始まった議連の会議は今回で23回に上っているのにも関わらず、だ。浅田真央を捉まえて「真央ちゃん、何歳からスケートを始めたんですか?」と聞くのと同じである。

 筆者はこの記者の後頭部を思い切り殴りたい衝動に駆られた。川内議員は人柄が温厚だから怒らなかったが、瞳孔は開いていた。

 つい興奮してしまった。話を元に戻そう。政府が可視化に消極的なのは、仙谷官房長官が「小沢潰し」のために検察と結託してきたから、との見方がある。

 記者クラブは「検察リークの継続」を望み、反小沢の姿勢は変えない。官邸、記者クラブ、検察の利害はぴたりと一致するのである。このトライアングルがある限り「取調べの可視化」はなかなか進まない。


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posted by 田中龍作 at 22:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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