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2010年09月09日

菅、小沢両候補が中間派議員のために討論会〜詳細決まる



 14日投票の民主党代表選挙で「どっちに入れよう」と悩んでいる中間派議員のために菅、小沢両候補本人の政策を聞く討論会が開かれることは拙ブログ(3日付け『菅VS小沢』究極の選択…)でも紹介した。討論会(主催:政策論議による代表選を実現する会)の詳細が決まった。

 ●日時:9月10日(金」)午後3時45分〜午後5時30分

 ●場所:衆議院別館講堂

 ●コーディネーター:山口義行・立教大学教授

 ●質問項目:

1、マニフェストについて
マニフェストを実現するにあたってどのような方針を採るのか。どの部分を修正するのか。また、財源はどのような方法で捻出するのか。

 《個別項目》
・高速道路無料化
・戸別所得補償制度
・子供手当て
・国家戦略局
・2010年参院選マニフェストの有効性

2、主要政策
・補正予算の必要性と規模
・為替介入の是非
・金融政策

・地方と都市の格差
・産業構造(生産性の向上)
・デフレ
・雇用

・医療制度と年金制度の具体性と財源
・消費税見直しの必要性
・消費税を引き上げる場合のタイミングと使途
・地域主権と「新しい公共」の理念と具体策

3、内閣・党・国会の運営
・ねじれ国会の運営について(連立か部分連合か)
・政治主導の現状と今後の対策
・政策調査会のあり方
・企業団体献金の禁止

          ――以上、質問項目

 討論会への出席を申し込んでいる中間派議員は現在(9日)のところ約80人。「政策論議による代表選を実現する会」事務局によれば、出席議員は最終的に150人位になるものとみられる。中間派議員の質問を託されたコーディネーターが正味1時間半にわたって菅、小沢両候補の政策をみっちりと聞く。 
 同会事務長の桜井充参院議員は「マスコミ(記者クラブ)のようなネガティヴな質問内容にしなかった」と話す。あくまでも両候補の政策を吟味したうえで党の代表を選ぼうという意気込みの表れだ。

 討論会はインターネット(ニコニコ動画、USTREAM)で生中継される。日本政治の今後を左右する総理選びに大きな影響を与える討論会だ。投票権のない人も時間が許せば見ることをお勧めする。
posted by 田中龍作 at 16:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月24日

参院選火ぶた、民主党の単独過半数難しく


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仙石官房長官らは消費税に触れなかった。有権者の多くは「自民党に戻るよりいいので民主党に入れる」【24日、JR新宿駅東口で。写真:筆者撮影】


 「民主党政権の10ヶ月」に審判を下す参議院選挙が24日、公示された。与党で過半数を維持するのか、過半数割れとなり「ねじれ」国会となるのかが焦点となる。(定数=242議席、非改選は与党=66議席、野党=55議席)。

 ツートップの辞任を受けた菅政権の誕生で内閣支持率は一時V字回復した。それに浮かれて気が緩んだのか、経済に弱いはずの菅首相が「消費税増税」をブチ上げたこともあって支持率を大きく落とした。

 JR新宿駅東口で民主党の小川敏夫候補(東京選挙区)は第一声をあげた。応援弁士に立った同党の仙石由人官房長官ら3人の衆院議員が立った。だが誰も消費税には触れなかった。「消費税」を選挙の争点にすると不利と見たためだろう。

  新宿東口で有権者に聞いた――

「消費税は歓迎しないが民主党に入れる(投票する)」(50代・女性・パートタイマー)

 「消費税は(選挙に)影響しない。民主党には期待してないが、自民党に戻るよりいいので民主党に入れる」(50代・男性・会社員)

「消費税には反対だが民主党に入れる。基本的なスタンスが庶民の立場に立っているから。自民党は企業の側に立っている」(40代・主婦)

 「消費税は個人的には影響がないから気にならない。民主党に入れる。自民党に戻るよりいいから」(30代・男性・会社員)

 民主党と国民新党で56議席以上確保すれば、与党でひき続き過半数を維持できる。だが国民新党と民主党は消費税や郵政改革をめぐって政策に隔たりがあり、連立解消もありうる。民主党最高幹部の現職閣僚は「選挙後は新しい連立の相手を探さなくてはならないかもしれない」ともらした。

 菅政権を安定させるためには民主党単独で60議席以上得なくてはならないが、それは難しいとする見方がある。小沢氏が幹事長の座を退いたことのマイナス面が大きく出た場合だ。

 労働組合や各種団体がかつてのような集票力を失いつつあるとはいえ、参院選はまだまだ組織の票がモノを言う。組織票の固め方を熟知し選挙を勝利に導いていた小沢前幹事長の不在は大きい。組織の締めあげ方、アメの与え方など微妙なサジ加減を心得ていた小沢氏が、その選挙戦術を発揮できない。

 60議席という数字は前回(07年)の参院選で民主党が獲得した議席数だ。年金問題で有権者の激しい怒りが当時与党の自民党に向けられ、民主党への強い追い風が吹いた選挙だった。今回、失政による逆風は民主党の方にこそある。いま民主党が60議席取る政治・社会状況にあるだろうか。

 菅政権は「支持率の高いうちに」と選挙に突っ込んだ。発足当初のご祝儀相場(支持率)はみるみる冷める、ということを考慮に入れずに。17日間に渡る選挙期間中に菅さんの口から失言などが飛び出せば、支持率はさらに下がるだろう。安定政権へのハードルは高い。
posted by 田中龍作 at 20:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月10日

国民新党切りの菅政権〜「郵政票より無党派層」

 菅内閣は会期延長せず参院選は7月11日に投開票、とする方針をほぼ固めたもようだ。民主党関係者によれば「新執行部は国民新党との選挙協力よりも無党派層を取り込む方向に舵を切った」という。

 “国民新党切り”とも言える大胆な戦術を後押ししているのが内閣支持率の高さである。これが下がらないうちに選挙に突入したい、というのが本音だ。前出の民主党関係者は「参院からの圧力が凄いんだ」と顔をしかめた。

 郵政票は自民党の一部も巻き込んで永田町を熱くさせているが、国民的関心はさほど高くない。民主党執行部は「郵政改革法案」を強行採決して有権者の不評を買うのは選挙にマイナス、と判断したようだ。

 「小沢選挙戦術」は、一票一票を積み重ねる自民党式だった。国民新党としっかり関係を保っておけば、郵便局長会の数十万票がまとまって転がり込む。「小沢式選挙」では郵便局長会は宝のように大事なお客様だった。新政権はこうした小沢選挙戦略も見直すつもりだ。

 菅内閣発足の8日、国民新党と新党日本が院内会派「国民新党・新党日本」を結成した。国民新党は「小沢体制」の方が政権内での存在感があった。新党日本の田中康夫代表は「小沢氏と師弟関係」にあると言われたことも。

 菅政権への「あてつけ」としか言いようのない「国民新党・新党日本」の結成。「小沢氏の了解を得てのことですよ」と会派関係者が筆者に明かした。

 ◇
【読者の皆様】

 いつも拙稿をお読み頂き有難うございます。私儀、田中龍作は現場で見聞きし肌で感じたことを皆様に報告する現場主義を貫いてまいりました。ところが原稿料を頂戴していた会社が現下の不況で事実上倒産し、取材費を賄うことが不可能な事態となりました。
 
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posted by 田中龍作 at 11:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする