文字サイズ

田中龍作ジャーナルはサイトのアドレスが変わりました。
新サイト最新記事 (http://tanakaryusaku.jp/



2009年09月07日

恐るべし!小沢チルドレン 「小泉」の轍踏まず

写真
選挙区の盆踊り会場を歩く江端貴子候補=現衆院議員(8月26日、豊島区大塚で。写真=筆者撮影)


 兵(つわもの)どもが夢の跡。衆院選挙で自民党の現職・小池百合子氏と民主党の新顔・江端貴子氏が激突した東京10区(豊島区と練馬区の一部)を、選挙後初めて歩いた。

 選挙好きの商店経営者によれば、接戦の末小池氏を破った江端氏は支援者の家や事業所を一軒一軒御礼の挨拶に回っている、という。「この店にも来たよ」と顔をほころばせた。

 一方の小池氏は車で大通りを流しただけだそうだ。

 業界の言葉で、勝った時は「御礼の挨拶回り」、負ければ「選挙の後始末」と言う。この二つをおざなりにすると次の選挙は勝てない。当選した政治家から「有難うございました。おかげさまで勝てました。またご支援御願いします」と言われると、また投票したくなるのが人情だ。

 「選挙の後始末」はひと苦労だ。多くの候補者は選挙戦で借金を抱えるが、「戦後処理」で落選候補者の借金はさらに膨らむ。「戦後処理」とは選挙違反で逮捕された運動員の保釈金を用立てることだ。

 これをいい加減にすると次の選挙に再出馬しても負ける。「一体、誰のために危ない橋を渡ったんだ!」と支援者は愛想を尽かす。当選した場合も「戦後処理」は大切だ。

 前回(2005年)の衆院選で誕生した夥しい数の小泉チルドレンは「御礼の挨拶回り」などすっぽかして東京に出て来て、やたらとマスコミに登場していた。

 小沢チルドレンはその轍は踏むまいとしている。生みの親の小沢氏は“子供たち”に対して「御礼の挨拶回りが終わるまで東京に出てくるな」と厳命しているのだそうだ。

 昨秋にもあると予想されていた総選挙が、一年近く遅れたこともチルドレンを逞しくしたようだ。公示直前に数合わせのように立候補表明した小泉チルドレンとは対称的だ。
 
 彼らは小沢氏から指導された通りに戸別訪問3万軒、辻立ち毎日50回を励行した。これまでの民主党候補者が「ドブ板」と蔑んでいた運動を来る日も来る日も繰り返したのだった。

 有権者の目を見て話しかける。リアクションは手に取るように分かる。「ドブ板」は民意を汲み取るのに適した手法だ。冒頭の江端氏が選挙戦終盤、豊島区大塚の盆踊り会場を歩いた。有権者が江端氏の手を握ってきて生活苦を訴えていた。そばで見ていた筆者は「江端氏は勝てる」と直感したものだ。

 次の総選挙で143人もの小沢チルドレンは、勢力を減らすかもしれない。だが小泉チルドレンのように83人から10人に激減するということは先ずない。手ごわい存在になりそうだ。
posted by 田中龍作 at 21:24| Comment(0) | TrackBack(1) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月03日

期日前投票の闇 権力は当選を操作できる

写真
投票箱。期日前投票期間中、夜間は役所に置かれる。写真と本文は関係ありません。


 先月30日投票が行われた衆院選挙のある選挙区で「選挙に不正があったのでは」と一部の有権者が追及の構えを見せている。

 この選挙区の首長は地元選出の自民党有力議員の木偶人形というのが定説だ。独裁者で鳴る知事の傀儡とも言われている。この有力議員は知事の息子でもある。

 選挙は自民と社民系候補の一騎打ちとなり、接戦が伝えられていた。一部の有権者が疑惑を抱く根拠は、メディアの出口調査では、自民候補がわずか0・6〜1ポイントのリードであったにもかかわらず、3万票もの大差で勝利する開票結果となったからである。

 このケースで不正操作が行われるとすれば期日前投票が考えられる。投票日当日の投票箱は投票が終わるとただちに開票所に持ち込まれる。開票は公開の場(公立体育館がよくあてられる)で行われるので、この間の不正は考えにくい。有権者を大量に買収していたとしたら出口調査で「自民候補がわずか0・6〜1ポイントのリード」とはならない。

 期日前投票は公示日の翌日から投票日前日まで行われる。今回の衆院選挙では8月19日から29日までの11日間、実施された。毎日、午後8時に投票が終わると投票箱は選挙管理委員会(選管)に保管される。選管は役所の組織であり、普通役所の建物の中に置かれる。投票箱は毎日投票が終わるとフタが締められ鍵がかけられる。この鍵も選管に保管される。

 想定され得る不正の手口―ー
 投票箱と鍵の保管場所を知る人物が選管に忍び込む→自分が当選させたい候補者の名前を記入した投票用紙とライバル候補の名前が記入された投票用紙を同じ枚数だけ差し替える。

 投票した有権者を選管がチェックし、民間の「選挙立会人」がそれを監視しているからだ。投票箱の中の投票用紙の数はあくまで工作前と同じでなければならない。投票用紙は各選挙区で見込まれる投票率よりはるかに多めに用意しているので、それを工作に使う。ちなみに7月の東京都議会議員選挙で都選管は有権者の9割にあたる約900万枚を用意した。投票率は54%だったので約360万枚が余った。

 20年余りも前、和歌山県に月光仮面を名乗る男性がいた。月光仮面は選挙の度にそのもののコスチュームで開票所に現れ、投票用紙をチェックするのだ。彼は選管によるカウントに不正がある、と主張していた。公開の場で行われているし、民間の選挙立会い人も監視しているので一般には考えにくい。
 
 だが上記(期日前投票の投票箱の中身を差し替える)の方法による不正工作では、民間の選挙立会人の目は届かない。同一の筆跡とならないように多くのスタッフで左手で書いたり、わざと崩して書いたりすれば、形跡らしきものは残らない。

 念のために手袋をして工作すれば指紋は残らない。選挙違反事件なのに警察の捜査一課の鑑識班が出動することもあるが、そうなっても指紋は検出されずに済む。

 選挙の勝ち負けが死活に関わる人達がいる。土建業者などがそうだ。生活のために彼らはどんな危ない橋でも渡る。今は影を潜めた現金買収の「打ち込み屋」のほとんどが建設関係の人間だったように。件の自民候補も土建業者が選挙を支えている。
posted by 田中龍作 at 08:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月02日

落選議員の「泣きっ面にハチ」

写真
引越し荷物が山積みされた廊下(衆院第2会館。1日午後5時頃。写真=筆者撮影)


 国会会期中ともなれば陳情団などで賑わう議員会館。とりわけ地方選出の国会議員にとっては唯一の東京拠点だ。選良たちの根城なのだが、落選すると選挙実施日の翌日から3日以内に退出しなければならない。与野党が逆転した今回の選挙では約200人の前職が落選した。

 選挙で精根尽き果てたうえに「引越し」の重労働だ。都落ちはつらい
posted by 田中龍作 at 10:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。