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2009年06月28日

「これ以上殺すな」〜在日イラン人が覆面でデモ

 大統領選挙に不正があったとして2週間余りに渡ってイランで続く抗議活動は、政府当局による厳しい武力鎮圧が続いている。政府が街頭デモを禁止したことから、人々は自宅屋根の上でシュプレヒコールをあげるが、そこにも民兵組織「ハシジ」が踏み込んでくる。保守派に雇われた「バシジ」は、人々を殺傷する一方で海外放送を受信するパラボラ・アンテナも破壊する始末だ。

 本国の状況に危機感を募らせる在日イラン人たちが28日、東京でデモ行進し「市民をこれ以上殺すな」とアピールした。参加者の多くは同胞の死に弔意を表すため黒色の服装で恵比寿公園に集まった。


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参加者の大多数はマスクかサングラスで顔を隠していた(恵比寿公園で。写真=筆者撮影)


 大多数がマスクやサングラスで顔を隠している。彼らは口を揃えるように「イランに帰ったら死刑にされる」と話す。インターネットの発達で母国の様子を窺うことができるが、同時に自分たちが日本で抗議デモに参加していることをイラン政府も知るからだ。

 顔をまったく隠さずに写真を撮らせてくれた男性(44歳)は「今度イランに帰ったら生きて(日本に)戻って来れるかわからない」と肩をすぼめた。男性はエンジニアで年に1度帰国している、という。「イランがまともな政府になるように世界中の人々の力を借りたい」と訴えかけるように話した。

 在日イラン人たちは「(最高指導者)ハメネイは恥を知れ」「独裁者に死を」などとシュプレヒコールを挙げた。怒気を含んだ迫力ある声が降りしきる雨のなか響いた。26日の金曜礼拝で高僧が「街頭デモ参加者は死刑になるべき」と唱えたことも彼らを緊張させているようだ。

 デモ隊はYouTubeで有名になったネダさんの遺影を先頭に渋谷の国連大学に向けて出発した。ネダさんはテヘランでデモ見物していたところを治安部隊に発砲されて絶命したとされ、その死は政府当局による武力鎮圧の非道さを世界中に訴えている。
 
 ネダさんの遺影を抱いた男性は「(イラン政府はもう)ムチャクチャだ。誰でも殺しちゃうよ」と吐き捨てた。
posted by 田中龍作 at 18:20| Comment(0) | TrackBack(0) | イラン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月20日

「不正選挙を許すな!」在日イラン人が抗議集会

 「大統領選挙の開票に不正があった」としてテヘランなどの主要都市で大規模デモが続き、学生や市民の間に多数の死傷者が発生していると伝えられる。在日イラン人たちが20日、東京・麻布のイラン大使館近くで抗議集会を開き「アフマディネジャド大統領は出てゆけ」などとシュプレヒコールをあげた。

 現地からの報道によると、最高指導者ハメネイ師は19日、金曜礼拝で「選挙に不正はなかった」と話し抗議行動の終結を呼びかけた。「流血と暴力の責任は政治的指導層にある」として改革派をけん制した。最高指導者が強い言葉で制止したにもかかわらず、デモは沈静化するどころか勢いを増しているもようだ。

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「アフマディネジャドが去るまで我々もイラン国民も戦うぞ」と気勢をあげる在日イラン人(東京・麻布で。写真=筆者撮影)


 政府当局が都合の悪いウェブ・サイトを規制しても情報の流れは遮断できず、日本に住むイラン人にも実情が伝わってくる。友人や親戚を本国に残し気を揉む在日イラン人約200人が、明治通りの「四の橋交差点」に集結した。50メートルと離れていないイラン大使館に抗議デモをかけるためだ。

 ほとんどの参加者がプラカードを掲げている。「自由選挙と宗教の自由を」などと書かれたスローガンや、「警察隊や民兵によって殺害された市民」を写した写真パネルなどが溢れた。わずかな自由を求める市民を政府が武力で押さえ込もうとしているため、イランが騒乱状態になっていることを示している。

 都内で貿易会社を営むダニエルさん(42歳)は、イランに帰国し大統領選に投票した。「テヘランの街は(ムサビ陣営のシンボルカラー)グリーンで溢れていた。100%ムサビが勝つと思っていた。ところが日本に帰ってみるとアフマディネジャドが勝っていた。おかしいよ」と肩をすぼめた。

 テヘラン大学からの留学生は「武装グループ(保守勢力の民兵組織バシジ)が大学キャンパスや寮を襲い学生たちを殺害した」と声をふるわせた。
 
 麻布警察署が大使館へのデモを許可しなかったため、代表5人が大使館前まで訪れ「不正選挙の調査」「民兵の武装解除」などを求めるメッセージを読み上げ、投函した。

 「私たちの投票用紙は盗まれた」「我々はイラン国民の力になる」……。怒気を含んだシュプレヒコールが2時間に渡りイラン大使館に向けて響いた。
posted by 田中龍作 at 21:24| Comment(1) | TrackBack(0) | イラン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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