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2010年09月08日

解放の常岡氏、カルザイ政権の腐敗語る


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常岡浩介氏。前日帰国したばかりにもかかわらず疲れた様子はなく、拘束期間中の出来事を雄弁に語った(7日、日本海外特派員協会=東京・有楽町=。写真:筆者撮影)


 アフガニスタン北部で誘拐され5ヶ月ぶりに解放されたジャーナリストの常岡浩介氏(41歳)が7日、日本外国特派員協会で記者会見を持った。常岡氏の話から浮かびあがったのは、カルザイ政権の腐敗ぶりだった。

 常岡氏を誘拐した武装勢力の名は「ヒズビ・イスラミ」。拉致されて18日目、武装勢力の一人から携帯電話を渡された。電話の相手はカブールの日本大使館だった。「『タリバンに誘拐された』と言え」と強制された。ヒズビ・イスラミはタリバンの名前を使い日本政府をゆすったのである。(当初、「タリバーンの犯行」と報道されたのはこのためだ)
 
 幽閉されていたのは民家で食事は日に3度、ラマダン月は夜間に2度出た。武装勢力は皆、フレンドリーで暴力をふるわれたことは一度もなかった。「シャミール(常岡氏のイスラム名)、元気か」と毎日声をかけてきた。(長期間にわたる拘束の疲れがあまり見られなかったのはこうした環境下に置かれていたからだろう)

 ヒズビ・イスラミの司令官はカルザイ政権の中枢に近い人物とされる。日本政府関係者は筆者に「政府は身代金を払っていない」と言い切る。

 参院外交防衛委員会のメンバーでアフガン情勢にも詳しいある議員は次のように話す。「日本政府はアフガニスタン政府に多大な援助をしている。何かで穴埋めするということでカルザイ政権に身代金を出させたのではないか」。この説がもし正しければ、カルザイ政権ぐるみの誘拐ということになる。同政権は身内に金を払っているのだから。

 世界最貧国のひとつにあげられるアフガニスタンで一日3回(ラマダン月は2回)、5ヶ月間、無料で食事を出し続けたのである。身代金を受け取ることなしに人質を解放したのでは武装勢力とて「大赤字」となる。前出の参院議員の説には頷けるものがある。

 筆者は2度ほどアフガンに入った。警察官は外国人とみれば難クセをつけて金を要求してくる。金さえ積めば強盗殺人犯だって刑務所から出獄できる。カルザイ大統領の実弟が麻薬王というお国柄である。公権力は腐敗しきっていた。こんな国に日本政府は巨額の資金援助をしようというのである。

 ワイロが支配する政府の下では、民間も金で簡単に転ぶ。日本人を拉致して武装勢力に売り渡すアルバイトもある位だ。筆者がアフガン取材中、最も恐かったのは誘拐だった。常岡氏の無事の帰還を喜ばずにはいられない。


田中龍作の取材活動は読者の皆様によって支えられています。【御報告】『田中龍作ジャーナル』は一昨日、一日あたりのページビュー数が1万/日を超えました。これも読者の皆様のおかげです。有難うございます。
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2010年06月22日

勝ち星も年寄り株もタニマチとの付き合い〜角界のゴッツァン体質 


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両国国技館。広大な土地も巨大な建物も無税。財団法人なるがゆえの特権だ【写真:筆者撮影】


 相撲協会の不祥事が明るみに出る度に、同じテレビ番組で一緒に仕事をした元関脇を思い出す。身長190センチ余りの恵まれた体躯とずば抜けた身体能力で将来を嘱望されていた。

 番組が終わった後の宴席でお天気担当の女性キャスターが無邪気にも質問した。「○関はどうして横綱にならなかったんですか?」

 元関脇は「お金がなかったから」と意味ありげな笑みを浮かべた。勝ち星は金で買えるということを十分に伺わせるものだった。最大の収入源はタニマチからの金、ということだった。

 元関脇は金にまつわる話を続けた。「年寄り株を買えるか買えないかは、タニマチとの付き合い方しだいですよ。要領のいい人(力士)は一晩に2回の付き合いをこなしますからね。相撲は強くなかったのにタニマチと上手に付き合い、今は年寄りになっている人がいますからね」。

 勝ち星も年寄り株も金次第なのだ。出世も余生もタニマチとの付き合いが左右するのである。「ゴッツァン体質」に染まる土壌が角界にある。そこには「頂いて良いのか、頂いてはいけない金なのか」の区別もモラルもない。

 タニマチには(政権交代前の)大物政治家が名を連ね、横審の委員長はマスコミ界のドンの指定席だった。大物政治家は不祥事をもみ消すなど朝メシ前である。警察署長か本庁の課長に電話一本入れれば済むだけのことだ。マスコミ界のボスは不祥事を鶴のひと声で報道させない。

 自民党政権下、極端に言えば相撲協会は何をやっても許されてきた。八百長や暴力団との付き合いなどを時たま週刊誌が報じるが、火の手は全く大きくならなかった。いつもボヤでもみ消されていたのだった。

 元関脇は芸能界に転身したが上手く行かず、郷里に帰ってチャンコ料理店を開業した。だがこの不況でチャンコも厳しいようだ。

 そういえばテレビ局の控え室に貴闘力(大嶽親方)が元関脇を訪ねてきていた。もう10年も前のことだ。元関脇の弟弟子の時津海(時津風親方)と貴闘力(大嶽親方)は、野球賭博に手を染めていたとして一緒に名前が出てきた間柄だ。その頃から手が合って(仲良し)いたのだろう。
posted by 田中龍作 at 17:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月13日

小沢幹事長妻の実家「福田組」を国税摘発 金丸方式か

 「建設会社・福田組が国税局から5億円もの所得隠しを指摘されていた」。このニュースに接した時、検察庁は「金丸方式」で民主党の小沢幹事長に行くつもりだな、と思ったのは筆者だけだろうか。

 福田組は小沢幹事長の妻・和子さんの実家で、和子さんは大株主だ。「金丸方式」とは、政治資金規正法で略式起訴した金丸信・元自民党副総裁を6ヶ月後に脱税で逮捕に持ち込んだやり方である。

 金丸副総裁は、佐川急便事件(92年)に絡んで5億円ものヤミ献金をもらっていたとの疑惑が持たれていた。東京地検は当初有力な証拠がつかめず罰金20万円の略式起訴に留まった。だが国税庁が死亡した妻から遺産相続した割引金融債(ワリシン)の税申告が漏れていることをつかみ、検察は金丸逮捕にこぎ着けたのである。

 今回の福田組摘発も国税の応援を得ている。金丸方式を連想させるのもこのためだ。検察は何としてでも小沢幹事長本人を逮捕あるいは在宅起訴したいのだろう。次は奥さんを逮捕するつもりなのだろうか。
posted by 田中龍作 at 00:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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