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2010年02月10日

石川議員離党へ、検察の思い込み捜査の果てに

 小沢一郎・民主党幹事長の資金団体による土地取引き事件をめぐって政治資金規正法違反の罪で起訴された石川知裕衆院議員は、12日に離党することになった。

 離党をやむなしとする最大の理由は21日投開票の長崎県知事選挙だ。事件の影響で民主党の推薦候補は厳しい戦いを強いられているため、何らかのケジメが必要というのだ。国会の予算審議などもある。

 石川議員は小沢幹事長を逮捕あるいは在宅起訴したい東京地検特捜部の見込み捜査の犠牲になったともいえる。特捜部は石川議員を叩けば「小沢が指示した」との自供が取れるものと甘く見ていた。

 石川議員が保釈された後、直接話をしたという鈴木宗男議員(新党大地)がいみじくも語る。「石川議員は特捜部の取り調べに『川村(尚=当時社長)とは会ったこともない、ここに連れて来てくれ』と話した』。

 特捜部は、小沢幹事長の指示についても石川議員から供述は取れなかった。ゼネコンになりふり構わず家宅捜索を掛けまくったが、少なくとも今回の土地取引事件に関する物証は得られなかったもようだ。

 筆者は小沢幹事長や石川議員の肩を持つわけでも何でもない。民主党のある古参秘書は「秘書の虚実記載を探そうと思ったらどこにでもある」と指摘する。特捜部に狙われたら誰でも「形式犯」でやられる、ということだ。しかもずさんな思い込み捜査で。
posted by 田中龍作 at 20:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月31日

「朝青龍事件」〜タニマチある限り再発する

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不祥事が頻発する日本相撲協会。税制を優遇する国技に値するのだろうか(両国・国技館。写真=筆者撮影)


 ある宴席で女性キャスターが無邪気にも元関取に聞いた。「○○関はどうして横綱にならなかったんですか?」。元関取は間髪を入れず「お金がなかったからです、フフフ」。現金で星(勝ち)を取る八百長をたっぷりと匂わす返事だった。

 この以前にも元関取は筆者や友人のタレントに金をめぐって次のような話をしてくれた―「年寄り株を買うには億という金が要る。それにはタニマチと上手に付き合わなきゃいけない。タニマチから招かれる酒席をハシゴしてうまく金を稼ぐ。相撲は強くなかったけど、そうして親方になった人がいますからね」。

 タニマチには政財界人が多い。資力が必要とされるのだから当然だ。一般人に暴行を働き進退が問われている横綱朝青龍のタニマチには、島村宜伸・元農水相(09年衆院選で落選)がいたりする。

 タニマチともなれば自分のパーティーに有名力士を出席させる。雲をつくような体躯にマゲ姿の「お相撲さん」は、パーティーに華を添える。タニマチをつとめる政財界人は威厳を誇示できるというものだ。

 見返りとしてタニマチは角界の面倒を見る。それは資金面に限らない。

 日本相撲協会は税制面で優遇される財団法人だ。監督官庁は文部科学省。事と次第では財団法人の資格を剥奪することもできる。時津風部屋で親方と兄弟子が新弟子をリンチのあげく死に至らしめた事件(07年)の際は、「財団法人の資格を取り消すべし」との厳しい世論もあった。こうした事態にあって「穏便に穏便に」と動くのもまたタニマチを務める政治家の役目だ。

 政治家は警察にめったやたらと強い。電話一本で事件を揉み消す。一昨年夏、ロシア人力士による大麻吸引事件が起きた際、日本人力士や親方も吸引していると言われた。吸引器具がある親方の部屋から見つかったりしているのだ。だが立件はされなかった。

 世間の常識とは大きくかけ離れていてもやっていける相撲協会の閉鎖性。“保護者”として守ってきたのがタニマチだった。相撲協会理事に立候補している貴乃花親方は「タニマチ制度を止めて一般人も参加できるサポーター制度を導入して、相撲協会の近代化を図るべき」と主張する。時宜を得たものだ。

 相撲協会もなかなか狡猾である。横綱審議委員には必ずマスコミ界の大御所を加える。過去には渡辺恒夫(読売新聞社社主)、海老沢勝ニ(NHK元会長)らがいた。現在は鶴田卓彦(日経新聞元会長)だ。彼らを抱き込んでいれば、角界に不祥事が起きても報道を最小限に抑えることができる。もし週刊誌や夕刊紙がなかったら角界に絡んだ事件はいくつも闇に葬られてきただろう。

 もっと利点がある。マスコミ界の大御所は政治家に顔が利くことである。警察に圧力をかけて立件しないよう政治家に頼むことなど朝飯前だ。

 政治家、大メディア、相撲協会が癒着する閉鎖的な体質を抜本改善しない限り「朝青龍事件」はまた起きる。
posted by 田中龍作 at 19:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月29日

取調べの可視化―逮捕の石川衆院議員は検察リークを証明するか

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「取調べの可視化を実現する議連」の第1回目総会には民主党議員81人と新党大地の鈴木宗男議員が出席した(衆院会館で。写真=筆者撮影)


 「取り調べの全面可視化を実現する議院連盟」は28日、小沢・民主党幹事長の元秘書・石川知裕衆院議員(=政治資金規正法違反で逮捕・拘留中)を2月9日の総会に招くことを決めた。

 小沢幹事長の資金管理団体「陸山会」の収支報告書への記載漏れで東京地検特捜部に逮捕された石川議員の拘留期限は2月4日で切れる。石川氏が9日の総会に出席すれば、検察の取り調べと自らの供述内容を明らかにするだろう。

 もし「私は『小沢先生に指示されて○○した』などとは一切供述していません」と石川氏が語れば、これまでのマスコミ報道とは180度違うことになる。

 石川氏の話すことが真実であれば、世論操作を狙った検察のリークであり、メディアはそれを垂れ流していたことが白日の下に晒されることになる。検察に対する世論は厳しくなるだろう。マスコミはいつものごとく頬被りを決め込むはずだ。

 鳩山首相は「全面可視化法案」には慎重な姿勢を示している。今国会での成立を危ぶむ声もある。法務省や警察庁の横ヤリだ。法務省は検察庁に遠慮し、警察は囮捜査や「落とし」ができなくなると御託を並べているのである。

 「取調べの全面可視化を実現する議連」への石川氏の出席は、大きなターニング・ポイントになる。石川氏を外に出さないために、検察は何がしかの容疑を見つけてきて再逮捕を打ってきたりはしないだろうか。
posted by 田中龍作 at 11:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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