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2011年02月04日

【カイロ発】 ネットが火をつけた市民革命

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「ムバラク政権打倒派」の人々はカメラを向けると必ずと言ってよいほどVサインをする。(4日、タハリール広場。写真:筆者撮影)


 カイロ中心部のエジプト考古学博物館周辺は殺気立った緊張感が支配する。博物館を挟んで南側のタハリール広場に「ムバラク政権打倒グループ」が、北側の地区には「ムバラク支持グループ」がそれぞれ陣取って火花を散らしているからだ。

 大ぶりのブリキ缶を激しく打ち鳴らしお互いに投石する。敵方のスパイとおぼしき人物を自陣で発見すれば問答無用で袋叩きだ。 

 中間線には陸軍の戦車が割って入るが、目前でリンチが繰り広げられていても静観の構えである。

 民衆の中にも「ムバラク支持派」がいることを日本の記者クラブメディアはあまり報道しない。ほとんどの社がカイロに支局を置いているのにもかかわらずだ。
 
 「ムバラク支持派」は大統領が行った1日の演説を機に急速に台頭した。「私は60年間エジプトに奉仕してきた。エジプトで死にたい」と話す大統領に同情した、というのだ。
 20代後半のサラリーマンは「自分はムバラク大統領は嫌いではない。悪いのは取り巻きだ」と話す。支持派には大統領周辺からカネが出ているとも言われている。

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ムバラク支持派を挑発する打倒派の人々(4日、タハリール広場。写真:筆者撮影)


 日本の新聞・テレビ報道は「ムバラク独裁批判」一色に近い。30年もの長きに渡る長期支配で富と権力は大統領ファミリーと周辺にのみ集中した。国民の多くは仕事にありつけず貧しい生活を余儀なくされている。「ムバラクは要らない」コールがタハリール広場に響く理由である。

 だが人々のうっぷんはそれだけはないようだ。カイロ市内に住むアブドル・アバセットさん(工場労働者・男性=33歳)は次のように話す。「テレビは本当のことを伝えていない。ネットは良いところも悪いところも伝えているのに・・・」。

 「尖閣諸島沖事件」への抗議デモで日本の若者が全く同じことを語っていた。「テレビは編集して嘘を伝えている」と。既存のメディアに対する不信不満は、日本もエジプトも同様のようだ。

 ムバラク独裁下、声を出せなかった人々がフェイスブックなどで知り合い怒りを共鳴させた。ネットが声なき声を地響きにまで増幅させたのである。

 政府が先月28日にネットを遮断したところタハリール広場の群集は一気に膨れ上がった。数万人から数十万人と10倍も増えたのである。

 4日からネットが再びつながるようになった。「政府が市民の怒りを鎮めるために復旧させた」と見る向きも多い。ネット世論を弾圧するのではなく、どう利用するかに独裁政権も気付き始めたようだ。

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posted by 田中龍作 at 01:01| Comment(1) | TrackBack(0) | エジプト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月01日

【エジプト】ネットが火を付けた市民革命の地へ

 田中は明日(2日)、カイロに向けて出発します。ムバラク圧政下、言論の自由が大きく制限されているエジプトで、ネットを使って呼びかけ合った国民が、政権を揺さぶり追い詰めています。

 中東問題の専門家によれば、どんな体制ができるにせよムバラク大統領の辞任は避けられないとのことです。声を出せなかった市民がネットを通じて声をこだまさせ合った成果です。

 政府のコントロール下にある新聞、テレビを端っから信用していないから自分たちの意見を素直に表現できたのかもしれません。記者クラブメディアが国民を洗脳する日本では考えられないことです。

 誰もが発信者になり政府転覆さえ可能にするネット社会の実態をこの目で見てきます。

 イスタンブールまでは確実に行けますが、カイロに着けるかは神のみぞ知るです。着いても入国審査の壁が・・・。それでもネットが火を付けた騒乱の地を目指して出発します。
posted by 田中龍作 at 20:49| Comment(2) | TrackBack(0) | エジプト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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