自家製のプラカードを手にデモに参加する家族連れ。(16日、原宿駅前。写真:筆者撮影)
東電福島原発事故処理の不手際を国会でも追及された菅首相。その後も原発に関する無知蒙昧ぶりをさらけ出し国民を唖然とさせている。
“このままでは菅首相と共に日本は沈没する” 危機感を抱いた市民が16日、渋谷でデモを行った。福島原発事故で首相の責任を問う大がかりな抗議行動はこれが初めてだ。
埼玉県久喜市から参加した男性(60代・年金生活者)は『原発のない郷土を子供たちに』のプラカードを持つ。裏返すと『菅総理も原発もいらない』。
男性は「汚れた郷土を子供たちに残してはならない。欲の皮がもたらす価値観を変えなければならない」と語った。菅首相の権力欲が今回の事故をここまで大きくしたことを怒っているのだ。
原発反対」と「菅退陣」を求めるデモ隊は長蛇の列となった。500〜600人が参加した。(16日、原宿駅前:筆者撮影)
震災のドサクサに紛れて『復興税』『消費税増税』を打ち出す菅政権に抗議する男性(50代・神奈川県在住)も参加した。男性は「増税より先にやることがあるだろう」と語気を強めた。行政の無駄使い削減などをウヤムヤにしょうという菅内閣の姿勢に我慢がならない様子だった。
『地震国・日本に原発はいらない』のプラカードを掲げる女性(60代)はかつて柏崎に住んでいたことがある。女性は「子供を守らなきゃ」と話す。
「原発止めろ、菅を止めろ」「原発事故は菅直人の人災だ」・・・シュプレヒコールが渋谷の街に響いた。
『反原発デモ』は全国各地に広がっており、今週末は東京、大阪、福岡、新潟などで催される。
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